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活動日記

2014年

01月

17日

米国調査② ~オバマ・スピーチ

今日は、一日、
ワシントンD.C.にて、面会インタビュー。

米国における情報(インテリジェンスIntelligence)の収集・管理・公開について、
議会での監視、メディアとの関係等について。

折しも、
本日11:00からは、
オバマ大統領が国家安全保障局NSAによる情報収集活動の見直しに関する演説を実施。

テロなどの脅威に対抗するためのインテリジェンスの重要性を認めつつ、
個人のプライバシーや自由の保護についての必要性を強調し、
情報収集活動に対する監督の強化、司法長官とも連携した米国民のプライバシー保護強化のためのプログラムの実施、
通信傍受の規制、政府が有する通話履歴などのメタデータの保存などについての改革、
海外における監視活動の制限、同盟国の指導者等の通信監視の制限…等、関連する改革を発表。

昨年6月の元CIA職員スノーデン氏による暴露で、
世界的関心を呼び、改革検討の着手を表明していたもの。

情報先進国とも言える米国が、
個人のプライバシー保護の観点から情報収集活動を限定していく方向にあることにも注視したい。

9:00過ぎには、
ホワイトハウスのNSC(国家安全保障会議)にて日本部長であるレイモンド・グリーン氏と面会。
昨年末の法制化により、同盟国である日本との軍事情報を含めた機密情報の共有の可能性と必要性についても言及があった。

続いて、
9・11テロ以降の改革により、
2005年設立されたその長官が大統領の首席インテリジェンス担当補佐官となっている
「ODNI(Office of the Director of National Intelligence:国家情報長官室)」も訪問。
CIAはじめ米国のインテリジェンス・コミュニティを統括する部署。
秘密情報の指定について、職員のセキュリティ・クリアランスについて、議会との関係について…等。

午後、14:00過ぎから約2時間、
国立公文書館(NARA:National Archives and Records Administration)内で、
公文書館に設置されている
①行政機関による秘密保全の運用を監査する「情報保全監督局(ISOO:Information Security Oversight Office)」、
②機密指定についての異議申し立ての上訴を審議する「省庁間安全保障機密指定上訴委員会」
(ISCAP:Interagency Security Classification Appeals Panel)、
③2009年オバマ大統領の大統領令により設置された「国家機密解除センター」(NDC:National Declassification Center)
の組織や業務の概要について説明を受ける。

わが国においても内閣府に同種の組織を形成すべく、
現在、政府内において準備・検討中。

機密指定が必要以上に広がらないよう、
政府の各省内や各省間における中立的かつ強力な監視の必要性、機密指定解除の促進と国民からのアクセス可能性の拡大への努力など、
米国の先進事例を知ることが出来た。

「国家の安全と国民の権利を共に守る」
「時に相反する難しいテーマを前進させていく」といった思いが溢れる情熱的なご説明が印象的であった。

その後、
『ワシントン・ポスト』本社を訪問し、メディア側から見た評価等を拝聴。
調査団が一同に揃い並び、邦人プレス向けの記者会見も。

私からは、
特に「議会による監視のあり方」など、
日本の法制度や組織の不備を痛感したこと、
英米国における先進事例に学び、国会内に、必要な情報を共有し、
(一定の権限を有して)政府の秘密指定などを監視する委員会設置の必要性について述べる。

夕飯は、
調査団と米国駐在の日本大使館職員の皆様と一緒に。
「米国なので…」とリブステーキ?!

TPP交渉の行方、米国経済の動向、米国(議会)における日本への関心、相互の継続的交流の必要性など、意見交換。
外務省のみならず、国会、警察庁や防衛省などから赴任されている方々も一緒に。

米国でのご奮闘にも敬意と感謝。

出張最後の夜。
明日は太平洋上を飛び、帰国の途。

ホテルで休眠。

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三日月大造

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