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活動日記

2014年

01月

15日

英国調査②

今日は雨。

英国・ロンドンにて、
超党派調査団の一員として活動中!

◎情報機関(Intelligence Agency(Community))について、
◎秘密(機密)(Secret)の指定や公開について、
◎議会の「情報保全委員会(ISC:Intelligence and Security Committee))」の機能について、
◎議会監視のあり方について
◎「保秘」とメディア(情報公開)との関係について
…等、
関係者と会談しながら、英国の仕組みを学ぶ。

海外における情報収集を担う、
「MI6」で知られる外務省所管の秘密情報部(SIS:Secret Intelligence Service)と
内務大臣が所管する保安庁(SS:Security Service)は1909年に、
通信傍受により情報収集を行う政府通信本部(GCHQ)は1919年に設置されている。
英国での歴史は深い。
驚くべきことに、1990年代になるまで、
SISなどは「存在しないことに」なっていた…。

それでも、映画『007シリーズ』の影響か?
政府(情報機関)の行う情報活動に、英国民の信頼は厚い。
(責任ある)メディアも含め、情報公開との兼ね合いも、「国益」に照らした良識が根底にある。

その上で、
民主主義の中で情報機関にも説明責任が求められ、
冷戦終結など環境変化の過程で、情報機関側も世論の支持や法的根拠を求め、
英国においても、今、このインテリジェンスIntelligenceの取り扱いについて、変革の途中。

特に、
Economist誌のデータエディターであるケネス・クキエ氏、
議会「情報保全委員会」の委員長、元外務・国防大臣でもあったマルコム・リフキンド氏(保守党)との会談は、興味深く有益だった。

前者では、
国益の観点からの情報(インテリジェンス)の秘密保全と、
「報道の自由」「知る権利」の観点からの取材やリーク(漏洩)や情報公開と。
その兼ね合いを如何に、どう求め、つくっていくのか?
「責任あるメディア」との表現が印象的であった。

国益(National Interest)と
国民の関心(Public Interest)との溝(距離)を埋めるのが議会やメディアの役割か?

1994年の法改正により「議会に創設」されたのが「情報保全委員会」。
「首相の推薦に基づき議会(各院)が任命」する、
上院2名と下院7名(合計9名)、各省・機関から出向するスタッフ15名から成る委員会。

9名の委員は、上院では保守党と無所属の議員、下院では保守党3名、自由民主党1名、労働党3名の構成。
超党派の合意により運営されている。
「非公開な場なので政党間の対立はない…」と。

情報機関の予算や運営を監視しながら、特定のテーマについて調査を求めることも出来る。
所属する委員(議員)にも守秘義務がかかる。

公開と守秘の兼ね合いが主な関心。
英国は情報機関の存在も、機能も、議会による監視も、
何より国民の理解と良識(政府に対する信頼)が、一歩も二歩も先をいっている感。

ただ、昨年発覚したスノーデン氏の情報漏洩問題もあり、
ここでも、ここにきて、
「公開」のありかた、
「国民のプライバシー保護と安全保障との関係」は議論・検証の対象テーマになっている、と。

わが国の国会では、
どのような組織を設置し、インテリジェンス・コミュニティを監視していくか?
(他国とは比較にならないとはいえ)行政が有する情報を如何に守秘しながら公開するか?
検討・議論の参考にしていきたい。

夕方は、
一行から寸時離れて、
ロンドン中心部テムズ川ほとりに位置する
国際海事機関(IMO:International Maritime Organization)の本部を訪問。

日本人として初めてIMOの事務局長の重責を担われている関水康司氏と会談。
2010年、国土交通大臣政務官と副大臣をやっていた時、
関水氏が立候補されたIMO事務局長選挙を、国を挙げて応援。
見事当選され、現在、組織改革などIMO改革に精力的にご奮闘中!

国際機関での日本人の活躍を嬉しく誇らしく思う。
ソマリア沖での海賊対策、パナマ運河、北極海航路等について意見交換。
本部内の展示などご案内も頂いた。
星を頼りに、未知未開の陸地へ・・・。
「海に出て、海を渡り、海から恵みを頂いてきた」海と人類との関係に思いを馳せながら…。

時差ボケ?
朝は2:30から活動し、日中は、時に睡魔に襲われ…。

昼はイタリア料理、夜は中華料理。
日本食、妻の手料理が、早恋しく…。

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三日月大造

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